俺様狼と子猫少女の秘密の時間①

この日から、気のせいか先輩に変化があった。


キス魔だったのに……三日に一回はしてきたのに…一週間に一回くらいに減った。

ものすごーく意地悪だったのに、百パーセント中十二パーセントくらい優しくなった。

十回に一回くらいしか笑わなかったのに、八回に一回くらい笑うようになった。


……うん。やっぱり変わったよ。

実際挙げてみると微妙だけど、確かに変わった。



「せんぱーい。なんかあったですか?」


「あったですかて」


今日もクロワッサンを食べている先輩に問うと、その答えではなく突っ込みが飛んできた。


「……だからぁ。どうかしたですか?」


「別にどうもしねーよ。何だよ急に?」


「いや~……」


本当にどうもしないのか。

うーん。あたしの気のせい?


そんなはずは…。


「だってだって先輩。なんかヘンですよ?」


「お前が?」


なんでだよ。

今先輩の話してるんですけど。


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