俺様狼と子猫少女の秘密の時間①

「キス魔の先輩が一週間に一回くらいしかしないし意地悪な先輩がちょっと優しいしクールな先輩が笑ってくれるようになったし」


「……お前な」


そりゃーいいことはいいんだけど。

なんでかなって気になるし。


気になるビームを目から発しながら先輩を見ると、ニッと意地悪なあの笑いを浮かべて言った。


「キス…してほしい?」


「ちがっ…違います!」


なんでそうなるの!?

やっぱり変わってないかも……。


「…別にどうもしねーよ。ただ……」


「へ?」


「……いや。どうもしねー」


「……?」


まただ…。

またなんか言いかけた。


聞いてみようかなと思ったけど、やめた。

どうせまた…「なんでもねーよ」って言って笑うんだ。

……笑うん、だ…。


「……」


そう思うとなぜか、ちょっとだけ寂しかった。

言ってくれたっていいのにな…って。


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