俺様狼と子猫少女の秘密の時間①
…みたいな?
「…いい加減にしとけよおめーは」
「あ……」
あはは、はは…。
こ、こめかみが…! こめかみがけいれんを!
「お、落ちつい…」
「お前が言うか」
「す、すみません」
しゅんとしてうな垂れる。
先輩はというと、「…ったく何度も何度も人を変態みたいに…」とかなんとか、ぶつぶつ呟いていた。
「えー……。あ、あたしあのー。教室に戻りますね!」
「逃げんなコラ」
「すっ、すみませーんっ!」
逃げるが勝ち! ということで、全速力で走って逃げた。
明日行かないほうがいいかも……。
いや、逆に何事もなかったかのように行ったほうがいいのかも?
いやいやそれより……。
…教室に向かいながら、明日の言い訳を必死で考えた。
言い訳を考えているのに。
なぜか楽しい気分。
怒られる、と思うのに。
明日も会える、とも思う。