俺様狼と子猫少女の秘密の時間①

そして放課後、やっぱり…。


「悠由ーーっ♪」


「……ハア」


超がつくほどご機嫌な杏子が、「部活は休みなの❤」と肩に手を回してくる。

きっと今日は……。





『吐きな! それとも…これを飲むか!?』


『いっ…いやですぅ~!』


『じゃーなにもかも吐いて楽になっちまうんだなっ』


『そ、そんなあ…』


『ああーん? じゃあ飲むか! この……牛乳を!』


『いやです~~ごめんなさい~~!』





……拷問だあ~…。


「なんで拷問に牛乳なのよ。ってか人をなんだと思ってんの」


だって…ほんとにぎゅうにゅうで脅すじゃない。

あたしあたし、ぎゅうにゅうだけは飲めないんだからぁ。


「そんなんしないわよ。やさしーく脅してあげる」


「……」


優しく脅すってなによ。

結局脅すのかよ。


「ハァ……」


今日何度目かのため息を落とした。


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