俺様野郎×鈍感女
*雄治

「話ってなんだよ」


「お化け屋敷、どうだった?」


何その興味津々な顔……。


「全部正直に言わないと雄治のアド、みんなにバラす♪」


「はあ?勝手にしろ」


「いいんだ?
みんな雄治のアド知りたがってんだよ?
アド知ったら…1日100件以上メールがくるよ♪」


「ったく…すべて話す」


俺は太一にすべて話すことにした。


徳岡を俺の体と隙間なくくっつけたこと、徳岡の肩に腕を回したこと…すべて。


「へぇー…随分積極的だな?
で、どう思ったの?雄治は」


「どうって…
嫌われたんかなって」


「嫌われた?」


「あぁ、腕回したりしたし…付き合ってもないのに」


太一は俺から目を逸らさず、ジッと俺のことを見て話聞いてっから…はっきり言ってキモい(笑)


「……きっとお前は凛華ちゃんのこと好きだな」


「俺が?」


「あぁ。
だってさ、普通知らないヤツにナンパされてて、またされたら困るとか言っちゃってたりしたし……
腕も回しちゃってるわけじゃん?
体も隙間なくくっつけちゃってるわけじゃん?」



「……そうかもな」


「認めた?
ねぇ、雄治。
認めたよね?
今、ね?」


「ったくしつけぇな」



まぁ確かに太一の言う通りかもな。


ナンパされてんの見て苛ついたし。


自然に腕とか回しちゃってるし。







……俺はアイツが好きだ。
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