俺様野郎×鈍感女
駅からはずっと歩く。
「今日は楽しかったな」
「そうだねっ♪じゃああたしと太一はこっちだから、じゃあねー☆」
「ばいばーい♪」
俺と徳岡は太一たちと別れて帰ろうと歩き出した途端……
「雄治!」
と太一に呼ばれた。
俺は振り向くと太一は笑顔で、胸を拳で2回、トントンと叩いてから、その拳を前に突き出した。
俺にはその意味がわかる。
“頑張れ”って意味だよな……?
絶対そう。
太一に答えるかのように、俺も胸で拳を2回トントンと叩いてから、その拳を前に突き出した。
そして歩き出す。
太一は俺にもうそろ頑張れと。
太一、今の合図は本気で頑張ってほしい時しかやんねぇし……
俺は太一に従うか。
ちゃんと徳岡に気持ちを伝える。