らいおんとはりねずみ





─────…


「あー嫌だ。嫌だ嫌だー」


あたしはブツブツ呟きながらほうきで掃除をしている。誰かさんを睨みながら。


「んだよ」


東村は椅子に座りながらあたしをチラ見した。


「…ちゃんと掃除してほしいんですけど」


「だるい」


「あたしだってだるいよっ」


サッサッとゴミを掃く。んもー、このらいおんは何型よ!?あたしはゴミ箱からちり取りを取ろうとした。


だけど、背後に気配を感じた。


「俺、やる」


東村はちり取りを持ってゴミの前に座り込んだ。あたしは当たり前よっと東村の前に立った。


「おま…ゴミ飛ばすな」


「掃除をしない東村が悪いっ」


しゃがみ込んでいても、やっぱり大きい東村。






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