らいおんとはりねずみ
変なはりねずみ
次の日。
教室はいつものように賑わっている。あたしは席替えをした席に向かった。
「おはよう」
東村がチラッと見て一言。
「お、おっす」
変に意識したあたしは、バンッと音をたてて鞄を置いた。な…なんて男らしい挨拶をしてしまったんだあたしっ。
「挨拶、男らしいな」
「う、うるさい。たまたまそんな挨拶になったのっ」
「もしかしてお前…男か?」
「んなわけないでしょっ」
東村が小さく笑う声が聞こえる。あたしは教科書を引き出しに入れる。
なんで…なんでなの?東村の顔が上手く見れない。昨日のダメージがまだ治らないや。
「おっはよーっ!」
するとみちるがスマイルで飛んできた。た…助かった。あたしはみちるに感謝した。