らいおんとはりねずみ
「八の字に出れば?あれなら1人競技じゃないし大丈夫じゃね?」
「でも団体戦じゃん。あたし迷惑掛けそー」
「確かにな」
ちょっと東村さーん。そこはフォローしちゃってよ。
「でもまだ何もしてないじゃん。迷惑掛けるとは限んないぞ?」
「そうかな?…まだ間に合う?」
「多分な。ま、池田の努力次第だけど」
努力次第…か。確かに昨年は縄に当たるのが苦手で、縄に触れもしなかったけど。
だけど何か変わるなら…やってみたい。昨年のリベンジの意味も込めて。
「よし、八の字挑戦してやろうじゃんっ」
「間違っても、はりねずみのハリで縄を切るなよ」
あたしは東村にハリなんか持ってないんですけど、と睨んだ。