らいおんとはりねずみ
「はいはい…わかったから」
あたしは小さく頷いて、貼りまくった絆創膏を見つめた。
「あとさ…」
みちるが真剣な顔つきであたしを見つめた。
「衣李、あたしに隠し事しないでよ?あたし悲しいじゃんっ」
「…へ?何が?」
「知ってるんだよっ。…衣李が、なわとび出来ないこと」
「あ…」
なんでバレたんだろう?東村が話したとか…はないよね?
「1年の時のなわとび大会…衣李がズル休みしたこともわかってるんだからね」
「う…はい」
「この傷だって…衣李が頑張ってる証だし…うわぁーんっ」
イキナリ、みちるは泣き出した。もちろん、あたしはパニックだ。