らいおんとはりねずみ
「な、なんで泣くのよ、みちる」
「だってぇー衣李はそんな小さな体で背負ってきてさぁーっ」
みちる、小さなは失礼だよ。あたしはふっと笑ってみちるの頭を撫でた。
「みちる、ズル休みってチクらないでいてくれてありがとう」
「衣李ぃ…、あまり無理して特訓しないでよ?」
「うん。でも自分が出来るとこまで挑戦するよ」
「う…うんっ」
あたしよりも身長が高いみちるは少し腰を低くしてあたしを見た。
ありがとう、みちる。あたし、なわとば頑張ってみせるね。
みちるは朝っぱらから鼻水を垂らし、あたしは拭いてあげるハメになったのだった。