らいおんとはりねずみ





それからもあたしは、なわとびの練習を続けた。毎回お母さんには笑われたけど、あたしは無視して跳び続けた。


「79…な、80!」


思わず、っしゃー!とガッツポーズをした。連続で80回も跳べるようになったのだ。


まだ100回は跳べていない。だけど我ながら成長したなと思った。


「東村!あたし80回跳べるようになったぞっ」


言ってから気づいたが、初めて東村に威張った気がする。


「ほー80回もね。かなり進歩してんじゃん」


「ま、まーねっ」


なわとびは跳べるようになったけど、微笑むらいおんにドキッとしてしまうあたしは変わっていなかった。


「ちなみに身長は伸びたか?」


「…そこ聞く?」


東村の言葉を少し信じて、身長が伸びるかも、となわとびをしては身長を計っていた。






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