らいおんとはりねずみ
「跳ばないの?」
「と、跳ぶよっ」
「じゃあ跳びなよ」
あのねーあんたがいるから跳びにくいに決まってんでしょ?…って東村に通じるわけないけどさ。
「指導とか要らないから」
「そんなんする気ないから。ただ100回は跳べよ」
わかってる、と頷きあたしは縄を回し始めた。
バチッ
「いった…」
「引っ掛かるの早っ」
「うっさい!」
あたしは気を取り直してもう一度跳び始めた。次は失敗をせず、上手く跳び続けられている。
あたしは東村を見てふんっと言ってやった。
「15、16…17」
いつものペースで跳んでいく。うん、今日は好調のスタートじゃない?だけど、いつもと違うことが2つあって落ち着かない。
1つ目は家の庭じゃなく、○×公園だということ。