らいおんとはりねずみ
「あと30回だぞ」
そう言いながら、東村が近づいてきた。あたしは知らんぷりしながら跳び続ける。
「76、77、78…ってひ東村!?」
「ん?何だよ」
「ななな何で入ってくんのっ。跳べないじゃんっ」
「大丈夫。池田が一生懸命回せば…まぁキツいけどな」
じゃあ入るなぁっ。と思いながらも縄は止められない。せっかく70回越えたんだから。
あたしは距離が近い東村にドキドキしながら跳ぶ。
「…っと危ね」
東村もよろけながら、あたしと一緒に跳ぶ。引っ掛かるなよぉっとハラハラしながらあたしは東村を見た。