らいおんとはりねずみ
「うぅーっ、やっぱり11月は寒いねぇっ」
みちるがキャッキャッ言いながら外の空気を吸う。あたしも重い足取りで外へ出た。
「ごめんね、寒いのに外でお弁当なんて…」
「いいよ!どうせ後からなわとび大会で、ずっと外なんだからっ」
みちるはニッと笑いベンチに腰掛け、「いっただっきまーす♪」と陽気な声をあげた。
あたしも小さな声で呟いてお弁当箱を開いた。あ、今日ウインナーが入ってる。
「んで、どうしたの?東村くんと何があった?」
何も考えてないかと思えば、急に真面目な顔をするのがみちるだ。あたしは躊躇いながら、昨日の出来事を暴露した。
「えぇぇぇぇっ!!??うっそー!?」
予想通り、みちるは驚愕した。あたしは苦笑いしながらほんと、と答えた。