らいおんとはりねずみ





「うぅーっ、やっぱり11月は寒いねぇっ」


みちるがキャッキャッ言いながら外の空気を吸う。あたしも重い足取りで外へ出た。


「ごめんね、寒いのに外でお弁当なんて…」


「いいよ!どうせ後からなわとび大会で、ずっと外なんだからっ」


みちるはニッと笑いベンチに腰掛け、「いっただっきまーす♪」と陽気な声をあげた。


あたしも小さな声で呟いてお弁当箱を開いた。あ、今日ウインナーが入ってる。


「んで、どうしたの?東村くんと何があった?」


何も考えてないかと思えば、急に真面目な顔をするのがみちるだ。あたしは躊躇いながら、昨日の出来事を暴露した。


「えぇぇぇぇっ!!??うっそー!?」


予想通り、みちるは驚愕した。あたしは苦笑いしながらほんと、と答えた。






< 56 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop