らいおんとはりねずみ
「な、何このコ。意味わかんないんだけど。それにキスなんてデマよっ!」
「年下のくせに生意気な奴!」
「行こ!なんかヤだっ」
あたしを軽蔑した目で見ながら走り去っていく3人。
てか、あたしタメですけど?学年別に分かれてるジャージの色、一緒じゃん。
やっぱり年下に見える。東村もそれでからかいやすかったかな?
てゆーか今、周りに誰もいなかったよね?すっごい大胆発言しちゃったんだけ…
「ねぇ」
声がした。あたしは心臓とともに飛び跳ねた。背後から聞こえた声には聞き覚えがあった。
「今の、何?」
東村の声に、振り返れないあたしがいた。あたしは東村に背を向けたまま尋ねた。