僕らの地球関係理論【短編】


その人は、10最上の蓮さんの友人、彗さん。



深と同級生の流くん兼、彗さんの弟にパラレルワールドの物語をきかせた。



……そして私にも。


32歳の彗さんは高校生でも通るほどの美人。



そんな素敵な彗さんに深が惹かれるのは当然。


だけど、失礼な話、彗さんは超絶馬鹿。


なので秀才の深に社会に役立つ算数の基礎知識を教えてもらっている。



教える時間は毎日7時から。



だから、私は帰らなければならない。



2人のお楽しみタイムを邪魔することはできないのだから。


お楽しみタイムを邪魔することができる悪人にはなれない。


いや、悪人になれないのは、深に好かれてもいないけれど、

嫌われたくないという自己愛があるから。



そんな醜い塊の私は深と並ぶ権利なんて、ないんだ。

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