僕らの地球関係理論【短編】


『あーあ。バカだったかな。』


彗さんの声が聞きたくなかった。


…なんて身勝手だった。


親にも何もいわないで出てきた手前、勝手に帰れない。


冬なのに、ラフスタイルにコート一枚羽織っただけ。


『ファッションなんて気にしてる場合じゃなかったなぁ。』


はぁー。と息が白く、ため息が分かりやすい。


『っ……寒』


そよ風程度なのに氷そう。


このままじゃ、凍死しそう。

でも、それもいいかな。なんて


そう思ってる私は、狂ってる。


あぁ、眠い。



「優!!」


こんなときなのに深の声が聞こえるなんて。


本当に、私は狂ってるみたいだ。

< 18 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop