僕らの地球関係理論【短編】
『あーあ。バカだったかな。』
彗さんの声が聞きたくなかった。
…なんて身勝手だった。
親にも何もいわないで出てきた手前、勝手に帰れない。
冬なのに、ラフスタイルにコート一枚羽織っただけ。
『ファッションなんて気にしてる場合じゃなかったなぁ。』
はぁー。と息が白く、ため息が分かりやすい。
『っ……寒』
そよ風程度なのに氷そう。
このままじゃ、凍死しそう。
でも、それもいいかな。なんて
そう思ってる私は、狂ってる。
あぁ、眠い。
「優!!」
こんなときなのに深の声が聞こえるなんて。
本当に、私は狂ってるみたいだ。