Snow Princess ~雪の華~
7
日も完全に落ち、夕食の時間をとうに過ぎた頃に、マリンたちはようやく城に帰ってきた。
城の玄関ホールではラミアが顔を真っ青にして四人を迎えた。
ラミアはまっすぐにリリアに抱きつくと、足の力が抜けて崩れ落ちる。
「マリンさま! リリアっ! やっと帰ってきた!」
「ラミア! こんなところでどうしたのよ?」
今にも泣き出しそうなラミアを支えながらリリアはたずねた。
「うぅっ…王様が……みんなを連れてくようにって…書斎に…」
「何だと! マジかよぉ」
キーファとシーモアはうなだれ、リリアの顔は強張った。
だが一人、マリンはどこ吹く風。