Snow Princess ~雪の華~

その時、下から笑い声が聞こえた。
ベリルが未だに暴行を加えて笑っていた。

――ヤバッ、私の体が!

初めての幽体離脱が楽しくて、体を忘れていたマリンは慌てて降下する。
するとベリルが何か呟いているのが聞こえた。

気になったマリンは体の数センチ上で止まった。


「ねぇ、ローズ? あんた…後悔してるかしら?

私の邪魔をしたから、1人だけいい思いをしたからこうなったのよ?
全てあんたの強欲が招いたことなのよ!」


ベリルは狂喜に笑った。
その声はやっぱり不気味でマリンは寒気がした。

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