Snow Princess ~雪の華~
どうすればいい?
どうすれば彼女をとめられる?
どうすれば母を助けられる?
──わからないっ! 私にはどうにもっ…!
そのとき、ベリルの背後でドアが開いた。
その人物を見て取り、マリンは声を出そうと口を開いた。
「ああ! やっと来たわね!」
──え?
マリンは口をあけたまま固まった。
今声を発したのはマリンではなく、目の前の女。
「遅いじゃない! 待ちくたびれたわ!」
ベリルはマリンを見つめたままだ。
──ああ、鏡だ。それで後ろがあの子にも見えてるんだ。…じゃあ……じゃあ、まさか!
あなたも、私を裏切ったというの?