Snow Princess ~雪の華~
だがシャーマは顔を上げてリリーを睨んだ。
しばらく見つめ合ったあと、痺れを切らしたようにイライラといった。
「国を立て直す為だ!
なんと言うことは無い。いまやマリンは国中の嫌われ者だ。
消えたところで気にするものはいまい」
「あの事件での世論を利用しようっての?!
ふざけないで! あれはあの子の所為じゃないのよ!」
リリーは椅子から立ち上がった。
シャーマは下から見上げる。
「どうせ隣とは折り合いをつけねばならんのだ!」
「最低ね」
吐き捨てるようにリリーは言い放った。
「これじゃマリンが貴方のことを嫌うようになるのもわかるわ」