Snow Princess ~雪の華~
「その監視された魔法使いってのが、歴代の宮廷魔法使いのことなのさ。
さぁ、今までの情報をつなげてみな」
鏡はふっと笑って口を閉ざした。
リリアのメモの上にきれいな字が走る。
(つまり、御石は国を守る働きがあるんですね。それがどんな形であっても。
そして御石は人々を操ることが出来る。そう考えてよろしいですか?)
鏡は、にっこりと笑って頷いた。
そのメモを見つめ今度はリリーが口を開く。
「御石が人を操れる。と、言うことは当時の人の変わってしまった王は御石に操られていたと考えるのが自然ね」
「そして、それは今また繰り返されているのね。
でも御石は、状況が変わっているのに、以前と同じやり方で国を守ろうとしているんだわ! それがお父様が豹変してしまった原因なのね!」
マリンが興奮した様子で締めくくると、鏡はうれしそうに何度もうなずいた。