Snow Princess ~雪の華~
部屋を出たリリーは窓から見える都の先を見つめた。


「いよいよね……さあ、操り人形たちの反乱といきましょうか」


するべきことは決まっている。
見つめるのは、前だけでいい。

リリーは大股で歩き出した。


部屋に残ったリリアは、まだ呆然としていた。

――何故、そんなことを…

自分に懇願するリリーが目に浮かぶ。
そして今日のリリーをひとつ一つ思い出してみる。

しかし、最後の言葉の意図がわからない。

――別に私はいなくなったっていいのに…


目の前のことに集中すべきだと、仕事人の自分が語りかけてくる。

わからずとも、今はその言葉に従うことにした。

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