Snow Princess ~雪の華~

リリアは、控え室で皆が言っていたことを具体的に告げた。
マリンは口を真一文字に結び、床を見つめている。

重ねてリリアは訴えるように告げた。


「今がいい機会です。今までのご自分がなさったことを思い返してみてください。

そしてそれに対する皆の反応を思い出してみてください。

すぐには無理かもしれませんが、その時命令を出されたのがご自分だったらと考えてみてください」

しばらく沈黙が訪れた。

「私は、この国の王女なの。いつだって完璧じゃなきゃいけないの」


マリンは強い口調で語る。

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