Snow Princess ~雪の華~
3
「私はお城の外へ出たいの」
「庭でもあさってりゃいいじゃねーか」
またしてもキーファが毒を吐く。
ボカッ!と、マリンは頬、シーモアは頭を同時にはたいた。
「いってぇぇぇ! 二人でやるこたねーだろ! つかお前顔とかヒドくね?!」
喚くキーファに、マリンの顔に再び青筋が上がった。
笑顔のままマリンはシーモアを見やる。
「彼がいるとお話が進みませんので、少々追い出してくれません?」
「わかりました」
「うぁあっ! おい、てめ何しやがる! この野郎ぉぉぉ!」
待つこと3分。シーモアは手を叩きほこりを落としながら戻ってきた。