Snow Princess ~雪の華~
コンコン、というノックの音が聞こえてリリアは顔を上げた。
マリンは居ないという旨を伝えたが、お構いなしに訪問者は部屋に入ってきた。
その人物は、マリンの継母・リリーだった。
「あの、リリアさん? ちょっとよろしいかしら?」
「はい!」
あわてて返事をすると、片付けている途中であったティーセットをさっと洗い、新しくお茶を淹れた。
「どうぞ」
「まあ、お構いなく。でもおいしそうだから頂くわ。さ、あなたも座って? お話したいことがあるの」