Snow Princess ~雪の華~

コンコン、というノックの音が聞こえてリリアは顔を上げた。

マリンは居ないという旨を伝えたが、お構いなしに訪問者は部屋に入ってきた。

その人物は、マリンの継母・リリーだった。


「あの、リリアさん? ちょっとよろしいかしら?」

「はい!」


あわてて返事をすると、片付けている途中であったティーセットをさっと洗い、新しくお茶を淹れた。


「どうぞ」

「まあ、お構いなく。でもおいしそうだから頂くわ。さ、あなたも座って? お話したいことがあるの」



< 71 / 432 >

この作品をシェア

pagetop