Snow Princess ~雪の華~
リリアは何かを言おうとして、口をつぐんだ。


唇を噛み、手に爪が食い込むくらい強く握った。

「わかりました、リリー様。やらせて下さい。

私を――パーティーに出させて下さい!」


リリーは弾かれたように振り返り、目を見開いて侍女を見つめた。


「何故――?」


リリアは黙って、ただ微笑むだけだった。
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