Snow Princess ~雪の華~
「じゃあ、あのおばあさんは!?」
「あれは単なる変装よ」
リリーは明るく笑った。ラミアの矢継ぎ早の質問も終わって落ち着いた頃、二人に問いかけた。
「それで? 何の用かしら?
ここに来たってことは魔女の力が必要ってことよね?」
二人は顔を見合せた。
リリーに相談してよいものか?
マリンの居場所を聞きたいことはもちろんだが、そもそも問題を大きくするのが嫌で魔法使いを頼りに来たのだ。
だがなんということか。
その魔法使いは義理であれども家族のリリーである。