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「あいつと映画を観てメシ食った。デートしてくれたら諦めるって言われたから」


オレはうつむく梓さんに向かってことの真相を話した。




オレを諦める約束をしてデートをしたことを。


正直、これであいつが本当に諦めてくれる保証はない。

だけど、その時はオレが梓さんの不安を取り除ける方法のひとつだと思ったから。


──結果的には取り除くどころか、余計不安にさせたけど……。





「オレが好きなのは梓さんだから」