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「ありがとう」


ニコリとほほ笑んだその顔は、美人というよりもかわいい印象が強くなった。




そっかぁ。

久我っち、結婚したんだ。


──久我っちのことを結構本気で好きだった塾の友達の顔がふいによぎった。

知ったらきっと、ショック受けるだろうな。





「俺にも言え」

「久我っちはいいの」

「何でだよ」



「……そろそろ行くぞ」


今までずっと黙っていた陸が、催促するようにあたしの腕を引っ張った。
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