狂暴わんこのひとり占め。
▽詐欺です。
「ちょちょちょちょ、ストップ〜っ!!」
「ごめん無理♪」
「ま――っ!!!」
襲われる!
犯されるの私!?
「ねぇ!!ワケわかんないんだけど!」
「はぁ、まだ言ってんの?」
「だって!
これが灯夜の本性なの!?」
「だから そう言ってんじゃん。
紗希ってバカなの?」
「な゛っ…」
キャラ!キャラ変わってる!
余計 混乱するじゃない…
「じゃあ、さっきまでの可愛い灯夜は?」
「騙すために決まってるでしょ?
こうやってさぁ…」
「きゃあっ!?」
突然、耳をなめられた。
ぞくっとして力が抜ける。
「あんたみたいな いい女捕まえて、寝泊まりするとこ確保してるワケ」
「…………」
「あと ついでに言うと、
宿代は俺のカラダで払うよ♪」
いや、ちょっと待て。
今 早速その宿代ってやつ、払おうとしてます?
「―――いいっ!いいからっ!」
「…は?」
あまり力が入らないまま、灯夜を押した。