鬼守の巫女・番外編

「じゃあな、瑠愧」

そう言って魏戎は小さく手を上げると、そのまま教室から出て行ってしまった。

すると凪は自分の席にドサッと腰を下ろし、フゥとため息を吐いて机に突っ伏す。

「帰らないの?」

その問いに凪は少し恥ずかしそうに顔を背け……《うん》と小さく答えた。

その答えに、僕は凪の考えている事が分かってしまった。
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