鬼守の巫女・番外編

「……もしもし」

通話ボタンを押し、恐る恐る電話に出ると同時に、鼓膜が破れそうな程の怒声が響く。

『凪!!今どこに居るんだ!?夕ご飯は出来てるんだぞ!!あ……もしかしてアイツの所か!?まさか家に居るんじゃないだろうな!?』

遠くに離したスピーカーからでも、父の怒声はしっかりと聞き取れる。

それを聞いた魏戎はポリポリと頭を掻くと、私の手から携帯を取り上げた。
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