すずのうた(仮)
私、朝丘陽(あさおかはる)は
今面談の真っ最中。
大学受験を控えた10月。
今になって成績が下がりだし、
緊急面談が行われているところだ。
成績が下がり始めた理由は特にない。
ただ受験に飽きた、とでも言うべきなのだろうか。
高校が推薦する私立を目指して
先生や両親に言われる通りに
勉強に励んできたものの
ふと立ち止まって前を見てみると
私には光を見ることが出来なかった。
目標も希望も期待も
何もなかった。