すずのうた(仮)
~♪
聞き慣れないメロディに
透き通るような歌声が重なって聴こえる。
一瞬我を忘れて聞き惚れてしまった私は
はっとしながら
周りを見渡す。
すると、ちょうど道路の向かい側の
時計台の下の小さな広場に
ちょっとした人だかりが出来ているのを見つけた。
私は早足で信号を渡り、その声に近づく。
人をかき分けるように進むと、
ギターを鳴らす男の人
鈴の声の持ち主である女の人
たった二人のストリートミュージシャンだった。