『想い方』

由香

当時私は16歳高１



｢おい！てめぇ、人の彼氏寝取ってんじゃねぇよ！！あぁ!？｣



学校の校門入るなり、どこからか聞こえる声。



夏休み明けで学校来るだけでもダルいのに…
誰だよ…




声のする方を振り向くと校舎の隅で先輩がキレていた。



あの後ろ姿は３年生かな…
誰にキレてるんだろ…



後ろの方からそっと背伸びをしてキレられてる相手をチラ見した。




『――え!？なんで由香が？？』



由香は私の同い年で親友
見逃すわけにはいかない。



走って駆け寄る間に先輩が言った。




｢黙ってねぇで何か言ったら？｣



｢…つうか捨てられる先輩が悪いんじゃないっすか!？性格治したらどうっすか？｣



｢――-ッ…ぁあ!？｣



先輩が大きく手を振り上げ殴りかかろうとした。



やばいっ