『想い方』



待合室に戻り由香に話し、二人で待った。



「○○(私の名字)さん第一診察室へお入り下さい。」



無表情な看護婦が言う。



一呼吸置いてからドアをあけた。



「どうぞ。結果出ましたよ。お座り下さい。」



優しい笑顔で迎えられた。



先生の眼を真っ直ぐ見て問いかけた。



『どうですか?』



「大丈夫。異常は無いですよ。けど膣内が少し傷ついてるみたいだけど…。彼氏に乱暴されたのかな?」



『…。いいえ…』



「もし…、誰かに暴行されたなら警察に行った方がいいよ?泣き寝入りなんて良くないよ?」



優しい口調に涙が出そうになった。


でも

[援助交際]

と言う悪い事をしてるのだから何も言えなかった。


悔しいけど、泣き寝入りするしかなかった。



『…。大丈夫です。彼氏にもっと優しくしてもらうよう、頼みます。笑』



精一杯の笑顔を向け

ありがとうございました

と礼を言い、立ち上がった。



「また何か不安があったらいつでも相談においで?」




こんなに優しい大人がいるんだ。



嬉しかった。

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