『想い方』
由香を見たら、悲しそうな眼をしてた。
隠し事は辞めよう…
そう、言われた時少し悲しかった。
由香がゆっくり口をひらく。
「智也?ごめんね。隠してて…。別れる覚悟出来てるから、全部話すね。隠さず話す。」
智也は目をつむり、下を向いた。
由香と眼が合い、確認し合った。
「今、風俗やってんだ。その前は援交してた。」
智也は驚きもせず動かない。
下を向いたまま。
由香が続ける。
私は煙草に火を着けた。
「早く返したかったの。早く幸せになりたかったの。智也に悪い事してるって分かってたけど…。幸せになりたかった。」
由香の眼には涙が溜まってた。
智也が口をひらく。
「アズも…?」
『…うん。』