『想い方』
ガラガラッ


一斉に視線が集まる。


汚れ者じゃねぇんだよ。


無言でバックを持ち、帰ろうとした。


「由香ちゃん!ごめんね!」


クラスの子が謝って来た。


「見てるだけで何もしなくてごめんね。」

「…。」


由香が黙っている。
私は絶対許せないけど由香はどうするんだろう。

許すのかな?


「…許さない。おまえ等も共犯だろ?」

由香と私の気持ちは一緒。


由香がどんな想いで言ったか分からない。

でも苦しかったんだと思う。


私は黙って由香の頭を撫でて、教室を出た。


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