『想い方』
泣いた理由を全て話した後、由香はこう言った。


「何が悲しくてそんなに泣いてるの?」


え…?



「悔しくて泣いてるの?」


……。


私は何も言えなかった。


「親なんてもういいじゃん。」


『でも…』


「母子家庭だから?でもアズママは男を取ったんだもん。諦めるしかないじゃん?」


『うん。。』



なんとなく言われた事に納得感が出た。


20歳になるまで色々と親は必要かもしれない。

でもできる限り頼らないで生きていこうと思った。



どうせ頼ったってまた同じ事の繰り返し。


きっと…

私が受けた傷だって分からないだろう。
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