金木犀〜恋の香り〜
「俺が南を?」
「うん…あたし今日、フラれに来たの。
気づいたらいつの間にか…大輔君を好きになってた…。過去と向き合えたのも…大輔君がいてくれたから。だから、あたしすっぱり諦めようと思って…今日…なのにぃっ…」
彼女の頬から涙が伝う。
その涙にそっと、優しく触れる。
「南…好きだよ…南は俺が好き?」
「うんっ!…好き…」
俺達は、笑いあった
こんなに幸せな時間って…この世にまだあったんだって…
心から思った。
たくさん、たくさん…遠回りしちゃったな…
でも、成長出来たよな、俺達。
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