金木犀〜恋の香り〜
カランコロンカラン
モダンな雰囲気に、明るい日差しが差し込む。
落ち着いた空間。
俺はそんな雰囲気が嫌いだから
この喫茶店はあまり好きじゃない。
入って一番奥の窓際の椅子に座る南を見つけた。
あれから気まずくてメールもしてない。
俺を見つけた南は、少し気まずそうにこっちを見た。
「よ。」
最初に声をかけたのは俺
「あ、うん。この前は、いきなり帰っちゃってごめんなさい。どうしても気になっちゃって」
「それだけの為に?いいよ全然。気にしてないし」
「本当?よかった…」
「俺もごめんね!あんな質問して」
「ううん。普通の質問だよ。あたしがちょっと動揺しちゃって」