金木犀〜恋の香り〜

「修二ね…………2年前に病気で死んだの」



シンダ…
シンダ………。


その言葉が頭の中で

何回もリピートする。


南を見ると、

さっきまでの笑顔はなくて…


一筋の涙が頬を伝っていた…。


「2年前って…ちょうど連絡が取れなくなった時だ……」



「修二ね、南ちゃんに迷惑かけたくないって…。これから先の輝いた未来に、俺がいちゃダメだって。そう言ってた…」



「何でっ…何で何で!?」

「大切だから。諦めるって…もぅ…馬鹿だよね。私その話聞いててさ…めちゃくちゃ南ちゃんが羨ましかった」



「えっ…?」
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