金木犀〜恋の香り〜

「お願いっ…」

そう言われて…俺は立ち止まりたくなかったのに。


立ち止まってしまった。



瞬平は空気を読んで
「さぁさぁ僕たちは帰ろうっ」
と南と葉月を連れ出してくれた。


ごめんな、南…。


不安そうな顔をして俺を見る南を…

俺は見れなかった。
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