金木犀〜恋の香り〜
「大輔〜南ちゃんとこ行こうぜ!もう連絡した?」
ギクッ…。
何も言わない俺。でも顔に出たのか、すぐにバレた。
「おいコラ〜??んじゃ、もう行くしかねーな!行くぞ〜」
俺のカバンを奪ってさっさと教室をでる。
「ちょっ…たくも〜」
俺たちは南の高校に行くことになった。
あれからまだ連絡してない…。
何から話そう…。
頭の中は、そのことだけでいっぱいいっぱい。
気がつけば、高校まであとちょっとってとこまで来ていた。
その時………………
「やめてよ!」
聞き覚えのある声がした。