金木犀〜恋の香り〜
ずるい
「俺のツレなんだけど」
由嘉と男の間に入り込み、そう言っていた。
「きったねぇ手で触ってんじゃねぇよ!」
俺が声を張り上げると
「すいませんでした!!」と男たちは走りさって言った。
「大輔…なんで…」
「お前が…危なかっしいからだろ。気をつけろよ。じゃ…な」
「どうして助けたのよ!!!どうして…そんな思わせぶりな事するのっ!せっかく…諦めようとしたのに…」
由嘉は泣いてた。
昔とは違う…気持ちが伝わる、涙。