金木犀〜恋の香り〜
あの日、あの時
「由嘉!」
またこいつの名前を、こんな風に呼ぶ日がくるなんてな。
「大輔!まった?ごめんね〜」
「許すか!」
そう言って、俺は由嘉に抱き着く。
「やめてよ〜みんな見てんじゃん!」
あれから、俺達はまた付き合うことになった…。
由嘉は泣いて喜んでくれた。
アイツが泣いて喜ぶなんて…
意外だった。
昔はそんな事なかったから。
「あ!ねぇ大輔!私、行きたいカフェがあるんだ〜めっちゃ雰囲気いいの!」
「へぇ〜そうなんだ。いいよ」
「やったぁ!じゃあ行こう!」
そう言って連れて来られたのは……
"あの"カフェだった。
南との思い出の場所。