歪な-さんかく
side 円 ~見えない鬼~
『鈴と生徒会長が付き合いだした』らしい…
藍が持ってきた情報が学校中に広まったのがつい最近。
二人が一緒にいるのを何回か見掛けた。
誰が見てもお似合いな二人―――らしい。
なんだか面白くない。
**********
「円、今日は早いのね!」
弁当を詰ながら母親が朝食をとる俺に話しかけてくる。
「ぁん?試合が近いんだ、だから朝練」
喉に詰まるトーストを牛乳で流しながら答えると、へぇ!と呟きながら弁当のオカズを摘まむ母親があぁ!と何かを思い出した様に目を瞬かせた。
「早いっていえば…」
ピンポンピンポン♪
母親の話しは隣の家の来客を知らせるチャイムで遮られ、代わりに聞こえてきた
「行ってきま~す!」
明るい声が聞こえた。
鈴だ。
時計を見ると朝練のある俺でもかなり早い時間。
こんな時間に藍が登校するハズが無いし、藍とは別行動で誰かが迎えに来たのだろうか?
そんな事を考えていると
ピンポンピンポン♪
「はぁい!」
「おはようございます!鈴です」
インターフォンから聞こえてくる鈴の声に母親が応答して、玄関へ消えていった。
「円!鈴ちゃんが…」
母親が再び現れた時、俺は出かけ準備を済ませ、スポーツバックを担ぐところだった。
「あら?もう行くの?」
「あ、うん。弁当は………藍に届けてもらってよ、クラス一緒だし、アイツなら時間ギリギリだから」
早々と準備を済ませた鈴が藍を無理矢理起外に出すってのが毎朝の光景。
途中で俺を見つけて合流してなんとなく三人で登校するのが日課になっていた。
「コレ、鈴ちゃんから」
「ん?」
ハイっと手渡されたのは青いファイルと銀色の
「鍵…、なん」
「昨日、部室の鍵を一斉に変えたんですってね!スペアーキーらしいわよ」
藍が持ってきた情報が学校中に広まったのがつい最近。
二人が一緒にいるのを何回か見掛けた。
誰が見てもお似合いな二人―――らしい。
なんだか面白くない。
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「円、今日は早いのね!」
弁当を詰ながら母親が朝食をとる俺に話しかけてくる。
「ぁん?試合が近いんだ、だから朝練」
喉に詰まるトーストを牛乳で流しながら答えると、へぇ!と呟きながら弁当のオカズを摘まむ母親があぁ!と何かを思い出した様に目を瞬かせた。
「早いっていえば…」
ピンポンピンポン♪
母親の話しは隣の家の来客を知らせるチャイムで遮られ、代わりに聞こえてきた
「行ってきま~す!」
明るい声が聞こえた。
鈴だ。
時計を見ると朝練のある俺でもかなり早い時間。
こんな時間に藍が登校するハズが無いし、藍とは別行動で誰かが迎えに来たのだろうか?
そんな事を考えていると
ピンポンピンポン♪
「はぁい!」
「おはようございます!鈴です」
インターフォンから聞こえてくる鈴の声に母親が応答して、玄関へ消えていった。
「円!鈴ちゃんが…」
母親が再び現れた時、俺は出かけ準備を済ませ、スポーツバックを担ぐところだった。
「あら?もう行くの?」
「あ、うん。弁当は………藍に届けてもらってよ、クラス一緒だし、アイツなら時間ギリギリだから」
早々と準備を済ませた鈴が藍を無理矢理起外に出すってのが毎朝の光景。
途中で俺を見つけて合流してなんとなく三人で登校するのが日課になっていた。
「コレ、鈴ちゃんから」
「ん?」
ハイっと手渡されたのは青いファイルと銀色の
「鍵…、なん」
「昨日、部室の鍵を一斉に変えたんですってね!スペアーキーらしいわよ」