甦り~いつも共に~
その中の一つから、大きなソメイヨシノが歩道にせり出ている。

時折、柔らかい南風が、通行人に桜吹雪をプレゼントする。

その桜は、この辺りでは一番に春を告げる。

そこから次第に、町中がサクラ色に染まっていく。

早咲き理由として、この界隈では、建立時、住職の愛娘が不治の病で他界。

悲しみに暮れた末、庭に埋めてしまう。

そこから、いつの日か桜が出て来たとか…。

檀家が多く、高級な肥料を与えてるとか…。

毎年噂になる。

しかし、満開の頃になると、それらを閉口させる。


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